第8回上海ビエンナーレへ足を運ぶ。
昔は競馬場のクラブハウスとして使用されていた由緒ある建物、上海美術館に国内外50アーティストの作品が集結された。今年のテーマは、「Rehearsal(リハーサル)」。全体的に劇場のような構成になっている会場では、完成した作品を見せる場所というよりは、むしろ創造性をかきたてるような実験的そして今後の可能性を探る場所という位置づけである。
参加アーティストには、楊福東(ヤンフードン)の7つのスクリーンを使ったインスターレション、街を使って人物ポートレートを描くフランスのJR。教会のような骨組みでできたお城を作ったLiu Weiなどなど。私の一番のお気に入り発見アーティストは、Maleonn。この人、かなりどきっとした。彼のスタジオをそっくりそのまま会場に移し、詳細にまで再現している。北京歌劇の俳優を父親にもち、物心ついたときから北京歌劇の影響を多大に受けてきた。マスクや着ぐるみ、彫刻、また小道具が部屋にしきつめられ、また彼の撮る写真にも度々登場する。