9/27/2008

おくりびと

こんなに感動した邦画は今までになかったと思う。
映画オタクの私でもほとんど邦画は見ないたちだが、この映画はベスト10に入るかも。

亡くなった人を棺に納める納棺師のストーリーを本木雅弘が好演する。
一見、地味で誰しもがやりたいとは思わない仕事だけど、人生の中で必ず直面する「人との死別」に重要な役割を持つ納棺師。
最後のお別れがこんなに素敵なものにできるのかと、納棺師の深く細やかな愛情を感じ、すばらしい仕事だな〜とただただ感激し、あたたかい気持ちになった。

また、ぷふっと笑ってしまうユーモアな表現の多い脚本、小山薫堂にもセンスの良さにあっぱれ。ただ悲しく暗い「死」をテーマにした物語でなく、自然にやさしくどう送るか、送られるかを考えさせてくれる。監督の滝田洋二郎の作品も今更ながらちょっと見てみようかな。
その後、新聞でたまたま小山薫堂のコメントの中を目にした。ある納棺師が「死とは究極の公平である」と語られていた。なるほど。うまいことをいう。